きっかけ
誕生日が近付いてきて、そろそろ免許更新のハガキが来る頃かなと思い、ふと自分の免許を確認したところ…

……???? 今年って令和何年だ……?
はい、免許の有効期限が切れていました。ちょうど昨年は引越し等が重なり、更新ハガキをスルーしたかそもそも届いてなかったか…
という訳で、ここからは実体験も踏まえながら、自動車免許を失効してから再取得するまでの方法を解説します。最短で取りたい場合、安値で取りたい場合等も含めて解説していきます。
免許有効期限からの期間を確認
まずは、免許有効期限からの期間を確認しましょう。大きく分けて3つに分けられます。
- 有効期限から6ヶ月以内
- 有効期限から6か月~1年以内
- 有効期限から1年以上経過
- 有効期限から6か月~3年以内で、やむを得ない理由がある
期限切れの期間によって再取得難易度は大きく変わります。
有効期限から6ヶ月以内
学科試験や技能試験を受けずに免許を再取得することが可能です。近くの自動車運転免許試験場へ相談する、あるいは各都道府県の警察庁のページで確認する等して、受付時間や必要な持ち物を確認し、免許を再取得しに行きましょう。適性試験(視力検査など)は必要なので、眼鏡やコンタクトは忘れずに。
運転者講習を受けて免許を再取得出来たら普段通り運転が出来るようになります。
必要な持ち物
- 失効した運転免許証
- 住民票(本籍記載、マイナンバー記載なし)
- 写真(縦3cm×横2.4cm)
- 手数料(運転者区分や都道府県によって異なる)
- 運転免許証更新連絡書のハガキ(※必須ではない)
- 眼鏡 or コンタクト
有効期限から6か月~1年以内
仮免許は再取得できますが、学科試験や技能試験は再受験が必要です。全体的な流れは以下の通りです。
1. 免許失効手続きと仮免許取得
近くの自動車運転免許試験場へ相談する、あるいは各都道府県の警察庁のページで確認する等して、受付時間や必要な持ち物を確認し、免許失効手続きと仮免許を取得しに行きましょう。仮免許取得の際も適性試験(視力検査など)があります。持ち物は”有効期限から6ヶ月以内”で記載したものと同様です。
仮免許の有効期限は6ヶ月です。本免試験合格までを6ヶ月以内に終わらせることが出来なかった場合は、仮免許も失効となり1からやり直しとなるため注意しましょう。
2. 本免試験(学科試験、技能試験)受験まで
いくつかの方法があるので、それぞれ解説していきます。
①自身で路上練習を行う
路上練習申告書に練習記録を自分で記載し、それを本免試験受験時に提出します。路上練習申告書は仮免許取得時にもらうことができ、申請すれば試験場の窓口でも貰えるようです。
路上練習の注意点は、
①記載する日付は本免試験受験から3ヶ月以内であること
②5回以上の練習記録を記載し、1回の練習時間は約2時間(合計10時間以上)とし、なるべく同一のコースは避けること
③同乗者は同一免許を取得して3年以上であること
④練習時は”仮免許練習中”の標識を車の前後に付けること
です。5回の路上練習後3ヶ月以内に合格できなかった場合は、再度路上練習を行う必要があります。車に付ける標識は自分で紙に書いて車に貼るでも良いですし、Amazonで購入することもできます。
この方法で本免試験に合格した場合、後日取得時講習(普通車講習と応急救護講習)を受講する必要があり、受講後でないと免許を受け取ることが出来ません。しかし、本免受験前に特定教習を受けていれば、本免合格時に免許を受け取れます。
メリット
・最短で本免試験を受験できる
・費用が最も安い
デメリット
・ペーパードライバーなど、運転に自信がない場合はハードルが高い
・プロから運転の評価をもらえないため、技能試験に受かりにくい
②公認教習所へ通う
初めて自動車免許を取得した際と同様に、近くの教習所へ通う方法です。教習所の卒業試験が技能試験の役割を果たしているので、教習所を卒業した後は、試験場で学科試験に合格すれば免許を取得できます。また、通常は本免試験に合格した後、普通車講習と応急救護講習を受講する必要があるのですが、公認教習所はプログラム内にこれらが組み込まれているため、学科試験合格時に免許を受け取ることが出来ます。
メリット
・難関である技能試験をスキップでき、ほぼ確実に免許を取得できる
・本免試験合格後に普通車講習を受講しなくてよい
デメリット
・教習所へ申し込み、定期的に通う必要があるため時間とお金がかかる
③非公認教習所へ通う
非公認教習所は、簡単に言うと”プロが教えてくれる路上練習”で、教習所によって練習内容などは様々です。卒業試験はないため、自身で路上練習を行う際と同様に、学科試験と技能試験どちらも合格する必要があります。非公認教習所の中には特定教習を実施している所もあるので、それを受講していれば本免合格時に免許を受け取れます。
メリット
・公認教習所より安く済む
・プロから運転の評価をもらえるため、技能試験に受かりやすい
デメリット
・自身で路上練習を行うよりは時間とお金がかかる
+α 特定講習
特定講習は、本免受験前に受講できる普通車講習と応急救護講習です。本免合格前に特定講習を受講しておけば、本免合格時に免許を受け取ることが出来るため、最短で免許を取得したい場合や試験場との往復が面倒な場合は、受講をオススメします。ただ、場所にもよりますが特定講習は取得後講習よりも高額です。
普通車講習は主に高速道路の走行に関する講習で、応急救護講習はその名の通り応急救護に関する講習です。これらは一部資格取得者や職種は免除となりますので、以下のリンクから確認してみて下さい。
https://www.police.pref.chiba.jp/content/common/000019949.pdf
特定講習を実施している教習所は、以下のリンクから確認できます。
https://www.zenjikyo.com/cn3/pg218.html
3. 本免試験
学科試験と技能試験があります。上記の②を選んだ場合は学科試験のみの受験となります。
学科試験
90問+5問の画像問題の計95問で構成されており、画像問題は3連問です。90問は1点、5問の画像問題は3連問全て正解して2点となっており、計100点中90点以上で合格となります。

筆者はスマホアプリの”運転免許 普通自動車免許 学科試験問題集”を解きまくって勉強しました。このアプリ内の問題をマスターしておけば学科試験は合格できるでしょう。
技能試験
一番の鬼門です。合格率は10%以下と言われており、多くの方が何度も挑戦することになるでしょう。
試験内容は、路上試験と場内試験があり、場内試験は方向転換(右・左)と縦列駐車の3パターンのうち1つ選ばれます。
低い合格率の理由として、
・本免試験を受験できる試験場は少なく、馴染みのある土地でないことが多いため走り慣れていない
・主に一発試験(①や③)を対象にしているため、採点が厳しい
などが挙げられます。
少なくとも、②の公認教習所で受験する卒業試験よりははるかに厳しいです。覚悟して臨みましょう。
対策方法としては
・事前にコースを頭に入れ、法定速度や一時停止箇所などを確認する
・Google earthやGoogleマップで実際の景色を確認し、どこで右左折するか把握しておく
・とにかく受験して本番の緊張感に慣れる
などです。教官によっては、不合格時にどこで減点されたか、ワンポイントアドバイス等してくれる方もいますので、そちらも非常に参考になります。
また、これは試験場によって様々だと思いますが、
・早朝(試験受付前)に当日の路上コースが発表される試験場もある
・当日の受験者数によって大まかに路上コースが予想できる
などといった場合があります。試験前に路上コースが確定していると、直前にGoogleマップでルートを確認したり、場内試験の復習が出来たりしますので、繰り返し受験する際に法則がないかチェックすると良いと思います。
下記のページは様々な試験場のコースや採点基準などがまとめてあり、非常に参考になりました。
https://www.ippatsumenkyo.com/chikuhoujidoushauntenmenkyoshikenjou

学科試験は1回目で合格出来ましたが、技能試験は4回目で合格しました。
今までの運転のクセが残っていたことや、普段運転する車と車幅が違っていたことが重なり、かなり苦戦しました。しかしその分、合格した際の達成感はハンパなかったです。
小技
①を選択した場合、路上練習申告書がなくても学科試験は受験することができ、合格したら技能試験受験日の予約を取って帰宅となります。
しかし試験場によっては、路上練習申告書を用意したうえで学科試験に合格した場合、午後に続けて技能試験を受験することが出来ます。技能試験は何度も受験する可能性が高いうえ、落ちて次の受験日を予約する際は2~3週間ほど間が空く可能性も十分あります。そのため、学科試験合格日に技能試験まで受験して、1回でも多く技能試験の受験回数を重ねることをオススメします。
試験場によって午後に続けて受験できるかどうかは違いますので、受験予定の試験場へ一度確認してみてください。
4. 本免試験合格後
①自身で路上練習を行う or ③非公認教習所へ通うを選択し特定講習を受講済の場合、本免試験合格当日に免許を受け取ることが出来ます。②公認教習所へ通うを選択した場合も合格当日に免許を受け取ることが出来ます。
①自身で路上練習を行う or ③非公認教習所へ通うを選択し特定講習を受講していない場合、本免試験合格当日に免許を受け取ることが出来ません。取得後講習(普通車講習・応急救護講習)を実施している自動車学校へ予約し、これらを受講した後に講習受講書類を試験場に提出したら、免許を受け取ることが出来ます。
特定講習の金額は取得後講習よりも高い場合が多いですが、特定講習をあらかじめ受講しておけば何度も試験場へ行く手間が省けますのでオススメです。
有効期限から1年以上経過
仮免許も失効し、1からやり直しです。つまり、初めて免許を取得する際と同じ状況です。
①一発試験に臨む
一発試験とは、公認教習所に通わずに、特定の試験場で仮免の学科試験・技能試験、本免の学科試験・技能試験を受験する方法です。非公認教習所へ通う場合もこの一発試験に該当します。つまり、仮免取得後は”有効期限から6か月~1年以内”で解説した①自身で路上練習を行う or ③非公認教習所へ通うへ進むことになります。
一発試験は、費用・時間ともに抑えられる反面、非常に合格しにくい修羅の道でもあります。上記の本免試験でも記載しましたが、技能試験がとにかく鬼門です。仮免の技能試験は本免の技能試験より採点が厳しいと言われていますので、何度も落ちることを覚悟したうえで挑みましょう。
メリット
・短い期間で免許を取得できる可能性がある
・費用が安い
デメリット
・練習環境が極めて少ないうえ、慣れた環境で技能試験を受けられない
・プロから運転の評価をもらえないため、技能試験に受かりにくい
②公認教習所へ通う
初めて自動車免許を取得した際は、ほとんどの方は公認教習所へ入校し、免許を取得したと思います。それと同様の方法で免許を取り直すということです。
メリット
・免許取得までの道のりが明確である
・本免の学科試験以外は通っている教習所で受験できる
デメリット
・定期的に通う必要があるため時間とお金がかかる
有効期限から6か月~3年以内で、やむを得ない理由がある
やむを得ない理由としては、
- 海外旅行をしていた
- 災害を受けた
- 病気で入院等していた
- 身体を拘束されていた(刑務所への入所など)
などが挙げられます。注意点としては、やむを得ない理由が過ぎて1ヶ月以内であること、やむを得ない理由を証明する書類やパスポート等が必要であることです。書類は日付の記載があるものが必要です(例えば入院書類であれば、入退院の期間が記載されている書類が必要)。
”更新のハガキが届かなかった”、”仕事が忙しく更新が出来なかった”はやむを得ない理由に該当しません。諦めて再取得しましょう。
やむを得ない理由が過ぎて1か月以上経過している場合は、”有効期限から6か月~1年以内”と”有効期限から1年以上経過”を参照ください。
有効期限から3年以上経過している場合は、やむを得ない理由があっても免許失効になります。”有効期限から1年以上経過”を参照ください。
終わりに
以上が自動車免許を失効した際に再取得する方法となります。
免許の有効期限は普段あまり確認しない方が多いと思いますが、失効したら想像以上に面倒くさいことになります。特に、6ヶ月超えると免許失効となり、車に乗れなくなるので日常生活に大きな影響を及ぼします。私のような失敗をしないよう、定期的に有効期限を確認しましょう。
あと余談なのですが、免許失効してこの記事をご覧になっているそこのあなた、もしかして12月生まれではないですか?12月生まれって有効期限が年を跨ぐのでパッと見勘違いしやすいですよね…ちなみに私も12月生まれです!笑
有効期限が切れた後も、何度か身分証明書として免許を提示したことがあるのですが、私含め誰も有効期限が切れたことに気付きませんでした。有効期限が年を跨いでいると勘違いしやすい説、あると思います。
気が向いたら、自動車免許を最短で取る方法、最安値で取る方法なども改めて解説記事を作ろうと思います。